マンションの24時間換気システムとは?仕組みについても解説

マンションの24時間換気システムとは?仕組みについても解説

マンション探しで物件情報をチェックしている際、「24時間換気システム」という設備を目にして、どのような役割があるのか疑問に感じていませんか。
電気代が気になってスイッチを切りたくなりますが、換気を止めてしまうと室内に湿気や汚れた空気が溜まり、カビの発生や健康被害を引き起こす恐れがあるため注意が必要です。
本記事では、マンションの24時間換気システムが義務化された背景から、換気方式の主な種類、気になる電気代と快適に保つための運用術について解説します。
これから理想のマンション探しを始める方や、新しい住まいで健康かつ快適な生活を送りたいとお考えの方は、ぜひご参考になさってくださいね。

24時間換気システムとは?

24時間換気システムとは?

マンションの24時間換気システムを把握するためには、主にその基本構造と設置された経緯などのトピックがあります。
まずは、24時間換気システムとはどのようなものかについて解説していきます。

換気扇との違いと仕組み

24時間換気システムは、住戸全体の空気を緩やかに入れ替え、湿気や汚れた空気を屋外へ排出する設備です。
具体的には、リビングや寝室の給気口から外気を取り込み、ドア下の隙間などを通して浴室やトイレの排気口へ流します。
一方、台所や浴室の換気扇は、煙やにおい、大量の水蒸気を必要なときに集中的に出す局所換気という位置づけです。
また、24時間換気は各室を含む住戸全体、一般の換気扇は限られた場所を短時間で換気する点が大きな違いでしょう。
建築基準法では1時間に0.5回以上の換気量が求められ、約2時間で室内の空気が一巡する計算になります。
なお、給気口は原則として開けたまま使い、家具などで塞がないことも大切です。

設置が義務化された背景

設置が義務化された背景には、建材や家具から放散される化学物質によって体調不良が起こる、シックハウス症候群への対策があります。
代表的な原因物質はホルムアルデヒドで、室内にたまると頭痛や目、喉の違和感などを招くおそれがあるでしょう。
また、1990年代以降は住宅の高気密・高断熱化が進み、冷暖房効率が向上する一方、自然に空気が入れ替わりにくくなりました。
そこで、2003年7月の建築基準法改正により、新築住宅には原則として機械式の24時間換気設備が必要となったのです。
あわせて、クロルピリホスの使用禁止や、ホルムアルデヒドを発散する内装材の使用制限も設けられています。

運転を続けるべき理由

24時間換気は連続運転を前提とした設備であり、通常は季節を問わずスイッチを入れたままにするのが基本です。
電源を切ると、二酸化炭素や生活臭、ほこりなどが室内に残りやすくなり、快適な空気環境を保ちにくくなるでしょう。
また、呼吸や調理、入浴で生じる水蒸気も逃げにくく、窓や壁、収納内部の結露からカビやダニにつながる可能性があります。
冬の冷気や運転音が気になる場合は完全に停止せず、弱運転や冬期モードを利用すると安心です。
平常時は給気口も開けておき、室内の空気が流れる経路を確保しましょう。
ただし、台風の強風や近隣火災の煙、黄砂などが著しいときは、安全を優先して一時停止を検討し、状況が落ち着いたら再開してください。

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24時間換気システムの換気方式3つの種類

24時間換気システムの換気方式3つの種類

前章ではシステムの基本構造や背景について述べましたが、具体的な換気方式の違いも気になりますよね。
ここでは、換気システムに存在する3つの種類について解説します。

第1種換気方式の特徴

第1種換気方式は、外気を取り込む給気と室内空気を出す排気の両方を、送風機で機械的におこなう仕組みです。
給気量と排気量を細かく調整できるため、各室へ空気を安定して届けやすく、計画どおりの換気を維持できます。
熱交換器を備えた設備では、排出する空気の熱を回収し新しく入る外気へ移すことが可能で、全熱交換型は、湿度の一部も回収できます。
そのため、冬の冷気や夏の熱気を和らげてから室内へ取り込めるので、冷暖房の負担軽減も期待できるでしょう。
一方、給排気用の機械や通風管が必要となり、初期費用や設置スペースが増えやすいため、高断熱マンションや寒冷地で選ばれる傾向があります。
ただし、導入後はフィルターや熱交換器の定期的な手入れも欠かせません。

第2種換気方式の特徴

第2種換気方式は、給気を送風機でおこない、取り込んだ空気の力で排気口から自然に空気を出す仕組みです。
室内は外部より気圧が高いプラス圧となるため、建物の隙間から未処理の空気が入りにくいのが特徴です。
そのため、清浄度を保ちたい病院の手術室や無菌室、食品工場などで幅広く活用されています。
一方、住宅では暖かく湿った空気が壁の内部へ押し込まれ、見えない場所で結露が生じる壁体内結露につながる場合があります。
構造材や断熱材への影響を避けるには慎重な設計が必要となるため、一般的なマンションで採用される例は多くありません。
なお、採用物件では給排気の設計や断熱方法まで確認しておくと安心です。

主流の第3種換気方式

第3種換気方式は、居室の給気口から自然に外気を取り込み、浴室やトイレの換気扇で機械的に排出する仕組みです。
排気を強制的におこなうことで室内はマイナス圧となり、湿った空気が壁の内部へ入り込むのを抑えられます。
また、給気側に大がかりな機械や通風管を設ける必要がなく、初期費用を抑えやすいうえ、日常の管理も比較的簡単です。
さらに、設備構成が単純で、故障箇所を把握しやすい点も利点でしょう。
そのため、国内の一般的なマンションでは主流となっていますが、外気の温度や湿度、周辺の音が入りやすい点には注意しましょう。
物件選びでは換気方式だけでなく、給気口の位置やフィルターの仕様、防音性、手入れ方法まで確認すると安心です。

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24時間換気システムの電気代と運用術

24時間換気システムの電気代と運用術

ここまでシステムの種類や特徴を解説しましたが、毎月かかる運用コストや注意点などもおさえておきましょう。
最後に、気になる電気代の目安と賢い運用術について解説していきます。

気になる電気代の目安

24時間換気システムの電気代は、機器の消費電力と運転時間、契約している電力量料金単価から計算できます。
基本式は、消費電力÷1000×24時間×30日×料金単価で、1か月あたりのおおよその費用を把握できるでしょう。
たとえば料金単価を31円とした場合、消費電力15Wの交流モーターでは月約335円となり、10Wから20Wなら月約223円から446円程度が目安です。
一方、近年増えている直流モーターは3Wから5Wほどと省電力で、4Wなら月約89円、年間では約1,086円に収まります。
実際の金額は機種や風量設定によって異なりますが、連続運転しても家計への負担は比較的小さい設備といえます。

電源オフが招くリスク

電気代を抑えようとして電源を切ると、呼吸や調理、入浴で発生した水蒸気が室内に残り、湿度が上がりやすくなります。
湿気が窓や壁、収納内部で冷やされれば結露が生じ、カビやダニの発生だけでなく、壁紙や床材の劣化にもつながるでしょう。
また、空気の流れが止まることで、化学物質や生活臭、ほこりも滞留しやすくなり、住まい全体の安全性や快適性が損なわれます。
さらに、長期間使用した機器は、熱や湿気、ほこりなどの影響による経年劣化で、発熱や発火に至るおそれがあります。
そのため、電源は切ったままにせず、取扱説明書に沿った連続運転と定期的な点検を心がけることが大切です。

快適に保つ省エネ運用術

省エネ運用の基本は、各居室の給気口と浴室やトイレの排気口を清潔に保ち、空気が無理なく流れる状態を整えることです。
フィルターが花粉や砂ぼこりで詰まると、必要な風量を保つために送風機へ負担がかかり、消費電力も増えやすくなるでしょう。
そのため、カバー表面のほこりは1か月から3か月ごとに掃除機や固く絞った布で取り除き、水洗い可能な部品は半年ごとを目安に洗います。
また、水洗いできないフィルターや劣化した部品は、製造元が示す1年から2年程度の交換時期に合わせてメンテナンスをおこないましょう。
冬の冷気や強風が気になるときも電源は切らず、弱運転や冬期モード、給気口の調整を活用すれば、快適さと省エネを両立できます。

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まとめ

24時間換気システムはシックハウス症候群や結露を防ぐために2003年から設置が義務化されており、常に連続運転を続けることが基本となります。
換気方式には3つの種類が存在しますが、初期費用を抑えやすく日々の維持管理も簡単な第3種換気方式が、一般的なマンションで広く採用されています。
1か月の電気代は数百円程度が目安ですが、電源を切らずに定期的な清掃をおこなえば、少ない費用で安全かつ快適な室内環境を維持できるでしょう。

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