家相とは?基本的な見方や間取り設計時のチェックポイントを解説!

家相とは?基本的な見方や間取り設計時のチェックポイントを解説!

一戸建ての間取りを決めるときに「家相」の考え方を取り入れることがあります。
家相を意識したいと考えているものの、そもそもどのようなものなのか、何をポイントに間取りを決めれば良いのかなどがわからない方もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、家相の概要や風水との違い、見方の基本、家相で間取りを決めるときのポイントについて解説します。

家相と風水との違いとは何か?

家相と風水との違いとは何か?

家相とは、建物や土地の配置で吉凶が左右されると考える伝統的な思想です。
似た概念に風水がありますが、両者には明確な違いがあります。
ここでは、家相の歴史と風水との違いについて解説します。

家相の歴史と成り立ち

家相のルーツは、奈良時代にまでさかのぼるとされています。
当時の日本は、約5000年前の中国で誕生した陰陽五行思想や風水の影響を受けており、家の建て方にもそれらの考えが反映されるようになりました。
しかし、日本独自の気候風土や生活文化に合わせて発展した結果、風水とは異なる家相の考え方が形成されていったのです。
たとえば、湿度の高い日本の気候においては、風通しや日当たりの良さが運気に直結する大切な要素とされてきました。
こうした気候条件を踏まえたうえで、住まいの吉凶を判断するのが家相です。

家相と風水の違いとは?

家相と風水はどちらも方角や配置を重要視する点では共通していますが、発祥や目的、実用性に違いがあります。
風水は中国発祥の占術で、その土地が持つ自然のエネルギーを活用して人々の運気を高めることを目的としています。
具体的には地形や方位などを考慮して気の流れを調整し、運気を向上させようとする試みです。
一方で家相は日本で独自に発展したもので、おもに住宅の間取りに焦点を当てて家族の健康や繁栄を願う目的があります。
また、風水では気の流れを抽象的に捉えるのに対し、家相はより指針が具体的で現実的な間取りの設計に役立ちやすい点も特徴です。
家相は迷信ではないかと言われることもありますが、より良い住まいづくりをするために試行錯誤されてできあがったものであり、快適な生活を送る一つの参考になります。

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家相の見方の基本知識

家相の見方の基本知識

家相では、特定の方角や配置が間取りの吉凶に大きく関わります。
また、方位盤の活用や鬼門・裏鬼門といった考え方は基本中の基本のため、事前に押さえておきましょう。
ここでは、家相の見方の土台となる知識を解説します。

基本知識①家相における方位盤の役割

家相を見るときには、方位盤と呼ばれる道具を用います。
方位盤とは、家の中心から見たときに各部屋がどの方角に位置しているのかを示す道具です。
北・東・南・西の4方位に加え、それぞれの中間方位(北東、南東、南西、北西)も重視されます。
とくに重要なのが、家の中心を正確に割り出すことです。
建物全体のバランスを取るための起点となるため、設計段階でしっかり確認することが求められます。
実際に家相を見るときには、間取り図上の家の中心に方位盤の中心が合わさるように置いて判定します。

基本知識②方位盤の種類

一口に方位盤といっても、その種類はさまざまです。
たとえば、方位を十二支方位と十干方位に分類した二十四山方位盤と呼ばれるものが存在します。
一般的な方位盤が一つの方位を45度ずつに分類しているのに対して、二十四山方位盤は八方位をさらに3つに分類しているので、より細かい分析が可能です。
また、家の間取りに対してどの方角にどういった設備を配置すると良いのかを示した家相方位盤もあります。
家相方位盤を使うと、間取りのどこにどのような設備を配置したら良いのか、配置してはいけないのかが一目でわかって便利です。

基本知識③鬼門と裏鬼門

家相で間取りを決めるときに欠かせないのが、鬼門と裏鬼門の存在です。
鬼門とは北東、裏鬼門とは南西を指し、古くから「鬼が出入りする」、つまり不浄の気が入りやすいとして忌まれてきました。
このため、鬼門や裏鬼門にトイレや玄関、キッチン、浴室といった設備を配置するのは避けるのが一般的です。

基本知識④欠けと張り

家の間取りを設計するときには、欠けと張りを意識することも家相においては重要です。
欠けとは1辺の長さの3分の1以上張り出している部分がある状態、張りとは張り出し部分が1辺の長さの3分の1以内に収まっている状態を指します。
家相では真四角の状態を基本的な形であるとしているため、欠けのある家は不足している部分があると判断されて「凶」と考えられています。
一方で、張りのある家は形が良いと判断されるため「吉」です。

基本知識⑤正中線と四隅線

家相では、正中線と四隅線も重要視されています。
正中線とは方位盤のうち北と南、東と西の真ん中を走っている線、四隅線とは北西と東南の真ん中を走っている線のことです。
古来、正中線は神さまが通る神聖な道と考えられてきました。
そのため、正中線上の鬼門と裏鬼門にはトイレをはじめとする不浄な設備は配置しないように設計します。
正中線と直角に交わる四隅線もまた神聖な道であり、不浄な設備を配すると負のエネルギーが強まると考えられているため、注意が必要です。

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家相で間取りを決めるときのチェックポイント

家相で間取りを決めるときのチェックポイント

一戸建ての間取りを考えるときには、家相を取り入れると暮らしやすさと運気の向上を両立できます。
ここでは、家相で間取りを決めるときのチェックポイントについて解説します。

ポイント①玄関

玄関は気の入り口とされる最重要ポイントの一つです。
良い気を取り込むには、明るく清潔で風通しの良い玄関が望ましいとされます。
そのため、家相上は玄関を東から南の方角に配置すると吉相です。
太陽の光を取り込みやすいだけでなく、陽気の良い春に東からの風を取り入れやすくなるためです。
また、玄関の真正面に家全体の門を設置しないように配慮することも欠かせません。
門を設置するときには、玄関から見て左右のどちらかの方向に少しずらすように心がけましょう。
そのほか、商売に携っている方であれば大きめの玄関にしたほうが吉と言われています。
西に玄関を配置すると貯蓄がしにくくなるともいわれているので、避けたほうが無難です。

ポイント②階段

階段の位置も家相では見逃せない要素です。
階段は気の通り道となるため、設計によっては良い気だけでなく悪い気も取り込んでしまいかねません。
そのため、玄関の正面や家の中心に階段を配置するのは避けましょう。

ポイント③トイレ

トイレは不浄の場とされ、家相ではとくに配置に気を付けたい設備です。
吉方位にトイレを設けると、その方位の運気を下げてしまうおそれがあるとされています。
また、鬼門や裏鬼門、玄関の正面、家の中心部分への配置も避けましょう。
トイレを配置するおすすめの方位は、東か東南です。
くわえて、空気がよどむ場所であるため、窓を設けて風通しを良くする、明るい照明を設置するなど、清潔感を保つ工夫も重要です。

ポイント④浴室

家族が1日の汚れを洗い流す場所である浴室も、家相上の配置に気を付けたい設備の一つです。
具体的には鬼門や南鬼門、湿気が残りやすい北西の方位は避けましょう。
正中線や四隅線上も避けるように設計する配慮が求められます。

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まとめ

家相とは、古代中国で誕生した陰陽五行思想や風水をもとに日本独自で発展した実用的な知恵です。
家のどの方角にどういった設備を配置したら良いのかも決まっているので、方位盤を使いながら間取りを設計しましょう。
玄関やトイレの配置といった実用的なチェックポイントを意識すると、暮らしの質と運気の向上が期待できます。

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