賃貸のおとり物件とは?騙されない対策についても解説

賃貸のおとり物件とは?騙されない対策についても解説

理想のお部屋を見つけて問い合わせたのに、「その物件はすでに埋まってしまった」と別の物件を勧められ、不信感を抱いたご経験はありませんか。
それは集客のためだけに掲載されている「おとり物件」の可能性があり、見抜けずにいると無駄な時間を過ごすだけでなく、希望とは異なる契約を結ばされてしまう恐れがあります。
本記事では、おとり物件が生み出される根本原因や取り締まる法律をはじめ、だまされないための具体的な見分け方について解説します。
これからお部屋探しを本格的に始める方や、安心できる不動産会社選びのポイントを知りたいとお考えの方は、ぜひご参考になさってくださいね。

おとり物件とは?

おとり物件とは?

おとり物件の対策には、主に根本原因や手口を知ることから押さえる必要があります。
まずは、おとり物件の定義と発生する背景について解説していきます。

定義と生まれる背景

おとり物件とは、広告に掲載されていても実際には契約できない、または不動産会社に紹介する意思がない物件を指します。
架空の部屋だけでなく、すでに入居者が決まった成約済み物件が掲載されたままのケースも対象です。
一方、掲載が残る原因には、意図的な集客だけでなく情報更新の遅れもあります。
とくに賃貸では1つの部屋を複数社が扱うため、申し込みから広告削除まで時間差が生じることもあるでしょう。
そのため、募集が動きやすい1月〜3月は、問い合わせ時点で紹介可能かを確認し、掲載が残っている理由まで尋ねて、故意の広告か単なる更新遅れかをできるだけ慎重に見極めていくことが大切です。

実際に使われる手口

実際の手口には、存在しない住所や部屋番号で広告を作ったり、成約済みと知りながら掲載を続けたりする方法があります。
家賃を実際より安く見せる、面積を広く表示するといった条件の誇張にも注意が必要です。
また、問い合わせた物件の内見には触れず、来店後に募集終了と伝えて別の部屋へ誘導するケースもあります。
ただし、来店までに他の方の申し込みが入ることはあり、別物件を勧められただけでは断定できないでしょう。
疑問を感じた場合は、元の物件がいつ成約したのか、現在内見できるのかを尋ね、掲載を続けた経緯や広告内容との違いについて、担当者から説明を受けたうえで具体的に確認しましょう。

被害による不利益

おとり物件に問い合わせると、予定調整や店舗までの移動に時間がかかり、希望の部屋を見られなくても交通費などの負担が残ります。
その間に別の候補物件が成約し、住まい選びの選択肢が狭まることもあるでしょう。
また、来店した労力や引っ越し期限への焦りから、十分に比較せず別の部屋を契約すると、入居後の後悔につながります。
すでに他の契約がある場合は、支払いの重複や早期解約の違約金、初期費用が返還される範囲にも注意が必要です。
さらに、紹介されない物件への問い合わせでも氏名や電話番号などを渡すことになるため、個人情報の扱いや利用目的まで確認したうえで、焦らず慎重に判断しましょう。

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おとり物件を規制する法律と業界規定

おとり物件を規制する法律と業界規定

前章ではおとり物件の手口について述べましたが、法律上の扱いはどうなっているか気になりますよね。
ここでは、おとり広告を取り締まる法律や、規定について解説します。

宅建法での誇大広告

宅地建物取引業法第32条では、物件の内容や取引条件について、実際より著しく優良または有利だと誤認させる広告を禁止しています。
対象には所在地や広さ、交通の利便性、家賃などの契約条件が含まれるのが特徴です。
そのため、架空の部屋を掲載したり、契約できない成約済み物件を広告し続けたりする行為は規制対象になり得ます。
また、景品表示法でも商品やサービスについて不当な表示をおこなうことは認められていません。
設備や家賃を実態以上に良く見せる表示も問題となるため、問い合わせ時には契約前の段階で必ず広告内容と実際の募集条件が一致しているか、細かな条件まで確認することが重要です。

業界の指針

不動産業界では、不動産公正取引協議会が定める「不動産の表示に関する公正競争規約」により、広告表示のルールが設けられています。
存在しない物件や契約できない物件、紹介する意思のない物件を掲載することは禁止です。
また、成約後の消し忘れも問題となるため、不動産会社には募集状況に合わせた速やかな情報更新が求められます。
協議会はインターネット広告を調査し、疑わしい表示について掲載元へ確認をおこなうこともあるでしょう。
違反時には警告や違約金、情報サイトへの掲載停止などがあり、利用者が安心して物件を探せるよう、業界全体で継続的に適正な広告表示を保つ仕組みが整えられています。

違反時の罰則と救済

宅地建物取引業法に違反した場合は、指示処分や業務停止、内容によっては免許取消しなどの行政処分を受ける可能性があるのです。
誇大広告の違反には、6か月以下の拘禁刑もしくは100万円以下の罰金、またはその両方が科される場合があります。
また、景品表示法では、不当な広告の差し止めや再発防止を求める措置命令がおこなわれることがあります。
被害や疑問があるときは、都道府県の担当部署や不動産公正取引協議会へ、広告や説明内容を伝えて相談すると良いでしょう。
ただし、相談だけで交通費などが自動的に補償されるわけではなく、契約時の説明に問題があれば消費生活相談窓口などで取消しの可否を丁寧に確認する必要があります。

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騙されないためのおとり物件の見分け方

騙されないためのおとり物件の見分け方

ここまで法律や業界の規定について解説しましたが、ご自身で気づくための見分け方もおさえておきましょう。
最後に、正しい物件情報を見極めるための、確認箇所について解説していきます。

極端に安い家賃に注意

家賃を確認するときは、希望エリアの相場を把握し、間取りや広さ、築年数が近い物件同士で比較することが基本です。
周辺相場より1万円以上安い、または相場の8割以下といった場合は、安く設定されている理由を具体的に確認しましょう。
ただし、家賃が低いだけでおとり物件とは限らず、日当たりや立地、定期借家契約などの条件が影響することもあります。
また、毎月の負担は家賃だけでなく、管理費や共益費を含めた総額で比べることが大切です。
ペットを飼う予定がある方は追加費用や飼育条件もあわせて事前に確認しておき、敷金などの初期費用まで含めて無理のない予算か落ち着いて判断しましょう。

内見時の業者の対応

気になる物件が見つかったら、来店前に現在の空室状況を問い合わせ、実際に内見できるか確認することが大切です。
現地待ち合わせが可能か聞いておけば、当日の案内方法も具体的に把握できるでしょう。
ただし、鍵の手配や本人確認などの理由で来店を求められることもあり、現地集合できないだけで不適切とは判断できません。
また、直前に別の申し込みが入って募集終了となる場合もあるため、状況が変わったときは経緯の詳細を確認しましょう。
元の物件について十分な説明がないまま別物件を勧められた場合は、まず募集状況を確認し、代替物件の家賃や設備も希望条件と照らして焦らず比較することが重要です。

住所や部屋番号を確認

広告を見るときは、物件名や住所がどこまで記載されているかを確認し、必要に応じて担当者へ部屋番号を尋ねることが大切です。
ただし、部屋番号が広告にないという理由だけで、おとり物件だと決めつけるのは避けましょう。
また、住所を地図アプリで調べ、建物の外観と掲載写真を照らし合わせれば、実在する建物か確認しやすくなります。
他社の広告と比較するときは、間取りや築年数、駅からの徒歩分数などを組み合わせると同じ部屋か判断しやすいでしょう。
掲載会社が1社だけでも問題とは限らないため、現在の募集状況や取引態様を確認し、不明点は契約前に担当者へ説明を求めて情報を整理しましょう。

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まとめ

おとり物件とは実際には契約できない架空や成約済みの部屋のことで、1月〜3月の繁忙期に集客目的で掲載されやすく、時間や交通費を無駄にする被害が生じます。
おとり物件の広告は宅建法や景品表示法、不動産業界の規定で規制されており、違反した業者には行政処分や刑事罰が科される場合があります。
騙されないためには相場より1万円以上安い家賃に注意し、内見時の業者の対応や物件の住所、部屋番号などを事前にしっかり確認して冷静に見極めることが大切でしょう。

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